福祉介護の学術雑誌を分野別に紹介!学術雑誌まとめ情報

学術雑誌とは、複数の学術論文を1冊にまとめている雑誌のことです。学術論文だけでなく、学会抄録やレビュー、総評などいくつかのタイプの文章が掲載されています。そのため専門家として新しい知識を得るために効率的な雑誌といえます。
そこで今回は福祉や介護の分野で仕事をするにあたり、読んでおきたい学術雑誌を紹介していきます。仕事や勉強で忙しい合間に知りたい情報を、的確に得られる自分に合った雑誌を見つけてみてください。

社会福祉に関する学術雑誌

社会福祉に関する学術雑誌にはどのようなものがあるのでしょう。雑誌名と簡単な内容について紹介します。

社会福祉学

社会福祉学

「社会福祉学」は一般財団法人日本社会福祉学会が発行しています。分野としては社会学で、年に4号刊行しています。投稿者は共著者含め学会員資格を得ていることが条件となっており、未発表のもののみです。

掲載されている内容としては、発達障害についてやソーシャルワーク、知的障害福祉などとても広範囲です。雑誌の内容については学会員であればインターネット上で読むこともできます。社会福祉の素晴らしさや奥深さを一人でも多くの人に知ってもらうため、学としての社会福祉を探求するための一つの取り組みが機関誌の発行です。そのため掲載される内容はジャンルも様々で、普段身につけられない社会福祉の情報を知るきっかけになる雑誌です。
https://www.jssw.jp/journal/

都市社会研究

都市社会研究

区民主体にまちづくりの発展や協働を推進するために、せたがや自治政策研究所が発行している学術機関誌です。内容としては特集論文と投稿による活動報告、研究ノート、論文といったもので構成されています。

論文と研究ノートについては掲載するものについて査読委員が審査をしており、細かな掲載条件はせたがや自治政策研究所のお知らせで確認できます。世田谷の地域活動に関しての発表も掲載されており、実践的な取り組みを知ることができる一冊です。

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/002/006/003/d00164224.html

月間福祉

月間福祉

「月刊福祉」というのは創刊から100年以上の歴史のある学術雑誌です。掲載されている内容は幅広く、最新の福祉の課題や動向といったもの以外にも事例紹介も行われています。毎月特集が組まれているので興味のある特集号を読むのはもちろんですが、総合的な内容が掲載されていますし連載もあるので、定期購読して追い続けることもできます。

文章も読みやすいものが多いので学術雑誌を初めて読む人でも読みやすい内容になっています。これから社会福祉を学ぶ人や福祉の分野で働き始める人、現場で働いている人まで幅広い人にとって必読ともいえる雑誌です。

https://www.fukushinohon.gr.jp/

福祉労働

福祉労働

「福祉労働」は障害児・者の自己決定権を確立すること、差別された側の人々の方に立つこと、学校や地域社会での共育・共生を基本方針として刊行されている雑誌です。年に4回刊行されています。

雑誌の中では障害者労働者や障害児を持つ父母の日常の記録、障害児・者の状況、制度分析以外に海外の情報も掲載されています。狭い範囲をテーマにしていますが、詳細に丁寧にテーマに則した文章が書かれており、参考になる内容が豊富です。

http://www.gendaishokan.co.jp/

医療福祉に関する学術雑誌

医療福祉の分野に関する学術雑誌にはどのようなものがあるのでしょうか。

川崎医療福祉学会誌

川崎医療福祉学会誌

川崎医療福祉学会誌は、川崎医療福祉大学学術機関が発行している学術雑誌です。地域と福祉の結びつきを重視したテーマに基づき、地域福祉としての社会企業の考察から育児不安が及ぼす効果、高齢療養者の医療処置におけるケアリング行動尺度の信頼性や妥当性までジャンルに捕らわれず幅広く掲載されています。地域福祉のみならず、肉体的から精神的な医療福祉分野において視野を広めたい方におすすめです。

https://kwmw.repo.nii.ac.jp/

日本保健医療福祉連携教育学会学術誌

日本保健医療福祉連携教育学会学術誌

退院支援の過程において、退院調整看護師とソーシャルワーカーという2つの専門性の高い職種の技術の性質や特徴を明らかにしています。支援の意図は同じでも、他の職種との協働やアセスメントなど技術の細部に専門性が反映されるため違いが出てきます。具体的にどのような点に違いが出てくるのかを紹介しており、自分自身の仕事の取り組み方はもちろんのこと、退院調整看護師やソーシャルワーカーとのかかわり方にも参考になる内容です。

https://www.jaipe.net/

​歯科医療福祉学会雑誌

歯科医療福祉学会雑誌

歯科医療福祉学会雑誌は日本歯科医療福祉学会が発行する学術雑誌で、年に1本を目安に刊行されています。歯科医療テーマに限らず、ケアアセスメント法の必要性をはじめ基礎にまつわる論文や過去数年間の臨床統計的研究をまとめた論文など医療福祉における法律の部分や臨床試験結果をまとめた研究成果が豊富に掲載されている学術雑誌で、様々なデータに基づいた医療福祉雑誌をお探しの方にピッタリです。
https://www.jsdw1994.org/

介護福祉に関する学術雑誌

介護福祉に関する学術雑誌にはどのようなものがあり、どんな内容のことが書かれているのでしょうか。

介護福祉・健康づくり

介護福祉・健康づくり

日本介護福祉・健康づくり学会が発行している学会誌の中でも、一般に学会の内容を啓発するために作成されているものです。年に2回発行されていて学会員に対しては配布がされています。もちろん会員以外も購入して読むことが可能です。

内容としては学会名の通り、介護福祉や高齢者の健康づくりのための運動や栄養の取り組みが紹介されています。高齢者施設での運動や食事に取り入れられる内容も多く、現場で働いている人に参考になるのはもちろんのこと現場の現状や取り組むべき課題について知る機会にもなる雑誌です。

https://sites.google.com/site/kaigofukushikenkozukuri/clients/jie-hu-fu-zhi-jian-kangdzukuri-qi-fa-zhi

厚生福祉

厚生福祉

時事通信社が週に2回発行しています。社会保障や福祉行政情報がまとめられており、政策の内容や提言も掲載されています。深刻化している高齢化問題や地球温暖化問題など、有識者の分析や解説がされていることで、的確にそしていち早く情報を得ることができます。現場で携わっている人たちにも取材がされており、現場ですぐに役立つヒントも盛り込まれています。
https://www.jiji.com/c_profile/

地域介護経営(介護ビジョン)

地域介護経営(介護ビジョン)

この雑誌は日本医療企画が発行しており、介護をけん引するリーダーの抱える問題を解決する手法やビジョン実現のために参考になる情報が書かれています。毎月発行されており、介護やケアがどういったものなのかを深く掘り下げ、介護者だけでなく経営者にとっても役立つ情報が盛り込まれています。業界外の情報についても書かれていて、介護職のリーダーとして知っておくべき知識がまとめられています。
http://www.jmp.co.jp/

訪問看護と介護

訪問看護と介護

在宅での医療や福祉が進む中、まだまだ新しい分野で手探りの内容も多いことから現場で役立つ情報をまとめている雑誌です。現場で取り入れたいケア方法や事例といったものが書かれており、現場の人はもちろんのこと、これから訪問看護や介護で在宅医療や福祉に携わる人にとっても役立つ情報が書かれています。
http://www.igaku-shoin.co.jp/top.do

人間社会学に関する学術雑誌

人間社会学に関する学術雑誌にはどのようなものがあるのでしょうか。

はじめての人間社会学

はじめての人間社会学

「人にやさしい社会」とテーマに研究している著書が、人にやさしい社会をビジネスや仕事でどのように作っていくべきなのか考えています。現代社会の課題に対しても、経済学や社会学など幅広い視点からアプローチしています。様々な問題が取り上げられており、人間社会学という幅の広い分野を理解しやすい内容です。
https://www.cuc.ac.jp/

LGBTと女子大学 : 誰もが自分らしく輝ける大学を目指して

LGBTと女子大学 : 誰もが自分らしく輝ける大学を目指して

「LGBTと女子大学:誰もが自分らしく輝ける大学を目指して」は2017年2月25日に日本女子大学人間社会学部で開催されたシンポジウムをもとに書籍化されています。性の多様化が進んだことにより出てきた新たな問題に向き合い、どのように対応していけばよいかを探っています。

女子大学として入学する学生の性別を女性に限定していることについて、どのような取り組みをしているかという部分は実践内容として参考になる内容です。シンポジウムをもとに構成されているので質疑応答内容もあり、あまり知識がない状態でも読み込みやすい内容になっています。

https://unv.jwu.ac.jp/unv/